幼稚園に通っていた頃のことを、フッと思い出してしまった。
といっても二、三枚の絵が浮かぶ程度なのだけれど、
それでもそんな昔の絵が脳裏に浮かんでくること自体、レアなことだ。
大事にしたいとか、
楽しかったとか、
悲しかったとか、
そういう感情もなく、ただ浮かんだ絵。
他の園児が帰った後、母が迎えに来るまで幼稚園に残って待っている、という絵。
もっと突き詰めれば、夕方になって母が姿を現した時の絵。
待っていた自分は不安だったのか?
ずっとそう思っていたけれど、一番印象的なのは母の顔。
もちろん自分の顔は自分では見れん。
ホッとしたのは、迎えに来た母の表情への反応だったんじゃないかと。
自分がというより、母の心模様を受け取ってホッとした。
つまり、母のホッとした表情をそのまま鏡のように映したのがその時の自分の心だったような気がする。
その一瞬に、不安、孤独、そして安堵、という風な感情を体験しインストールした、かな。
案外と、1人の時間が好きな自分がいる中に紛れ込んでいる感情。
子供は両親のマインドや感情を、一滴残らず合わせ鏡のように写し取っていくね。